アメジストは、2月の誕生石としても知られる代表的なパワーストーンです。アメジストには災難を避け、正しい道を選べるようにサポートする力があるといわれています。
高貴さを示す色=紫色ということもあいまって、長い歴史の中、数々の王族や著名人がアメジストを人生の支えとしてきました。霊的な力も強く、現代においてもお守りとして多くの人に重宝されています。
今回は、そんなアメジストについて詳しく解説しました。アメジストの使用には注意点についても述べましたので、最後までぜひご覧くださいね。
アメジストの石言葉と特徴・意味や期待
- 石言葉
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高貴・誠実・愛情
- 特徴
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紫色
- 意味
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ギリシャ語の「amethustos(酔わせない)」
- 期待
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誤った判断をしないように守ってくれる石、「誠実な愛情」の象徴
アメジストの石言葉は、「高貴・誠実・愛情」です。アメジストという名前は、ギリシャ語の「amethustos(酔わせない)」に由来しており、石言葉の意味もギリシャ神話のエピソードにルーツがあります。
ある日、酒の神様バッカスが酔って、女性に猛獣をけしかけようとしました。その女性の名前は、アメジスト。彼女は、月の女神アルテミスの付き人でした。アメジストを守るために、アルテミスは彼女を硬い水晶に変えたのです。
酔いが冷めたバッカスは己の行動を恥じて、水晶にぶどう酒を手向けると、水晶は美しい紫色の宝石になりました。これが宝石アメジストの誕生だといわれています。
このような逸話から、アメジストには悪酔いや酩酊を防ぐ力があると信じられてきました。そこから転じて、あらゆる場面で「誤った判断をしないように守ってくれる石」とも考えられています。そのため王族や上層階級など、民衆の上に立つ人にも好まれていました。
また誘惑や迷いに負けずに正しいパートナーを選ぶサポートをしてくれるとして、アメジストは「誠実な愛情」の象徴にもなっています。バレンタインデーの由来となった司教である聖バレンタインも、クピド(キューピッド)の像を彫ったアメジストのリングをつけていました。
期待できる効果
アメジストの効果まとめ
- 癒やしと安らぎをもたらす
- ネガティブなエネルギーから身を守る
- 真実の愛を深める
- 良縁を招き、悪縁を断つ
- トラウマや恐れを克服する
- インスピレーションやチャンスを引き寄せる
- 創造力を高める
- 自己への理解を深める
- リーダーシップを発揮する
アメジストは、ネガティブなエネルギーや感情から持ち主を守り、正しい選択ができるようにサポートしてくれます。癒やしと浄化の力によって直感力を高めてくれるので、難しい状況でも最善の判断ができるはずです。
さらにアメジストは、スピリチュアルな能力の覚醒も促します。瞑想やレイキに活用すると、目には見えない世界とのつながりを強めてくれるでしょう。
恋愛では、配偶者や恋人との関係改善に役立ちます。また最良のパートナーとの出会いも期待できます。
アメジストの言い伝えや伝説
世界各国においてアメジストは、位の高い人物に身につけられたり宗教的な儀式で使われたりしてきました。紫は、高貴な色と考えられていたからです。
古代ローマにおいては、戦争に勝利した皇帝や将軍が「金色の刺繍を施した明るい紫色のトーガ(一枚布の上着)」を着たといわれています。日本も例外ではなく、聖徳太子が定めた「冠位十二階」の制度において、紫は最上位の位階を示す色でした。
中世では、あのレオナルド・ダ・ヴィンチも「アメジストは邪悪な想念を霧散させ、知性の働きを活発にする」と自著に残しています。またロシア最強の女帝といわれるエカチェリーナ2世が好んだ石としても有名です。
このようにアメジストは、国や時代を問わず愛されてきました。そして現在においても、強力なパワーストーンとして知られています。
この石が欲しくなる時
アメジストが欲しくなる時は、近々重大な決断を迫られるサインです。仕事や恋愛、人間関係などのうち、あなたに良くない影響を与えるものについて断ち切るよう求められます。
またやめたいのにやめられない悪癖や習慣があるなら、アメジストがそれらを断つための力を貸してくれるはずです。
苦渋の選択の結果、一時的につらい状況に陥ったり、寂しさや後悔に苛まれたりするかもしれません。それでもアメジストの力を借りて決心すれば、将来的には良い方向へ進んでいきます。
アメジストの産地
アメジストの主な産地はブラジル・ウルグアイ・インドなどです。特にブラジルは、世界一のアメジストの産出国として知られています。現在市場に出回っているアメジストのほとんどは、ブラジル産です。
実は日本国内でも宮城県や鳥取県などには、アメジストの採れる地域があります。国産にこだわりたい方は、探してみるのもいいでしょう。
アメジストを置いてはいけない場所
直射日光の当たる場所には、アメジストは置いてはいけません。長時間の紫外線は、退色の原因となります。
アメジストの美しい紫色は、内包している微量の鉄イオンが放射線の影響によって特殊な状態になった結果、生じているものです。そこに熱や紫外線をさらに加えると、鉄イオンの状態が変化し、紫色が徐々に薄くなってしまいます。
そのため置き場所として、高温となる箇所や日の当たる場所はNGです。アクセサリーとして身につける場合も、炎天下での長時間の使用はあまりオススメしません。
アメジストの色や種類


アメジストといえば、紫のイメージが強いですよね。しかし実は、グリーンやイエローのアメジストもあります。
グリーンのアメジストは「プラシオライト」、イエローのアメジストは「シトリン」と、別の名前がついています。どちらも天然物は少なく、アメジストを加熱処理することで作られているものです。さまざまなカラーを楽しめるのも、アメジストの魅力です。
アメジストの本物の値段や見分け方
一般的にアメジストは、紫色が深く濃いものほど高級品です。内包物や色ムラがある場合は、グレードが下がります。しかし不純物の内容や混ざり方によっては、宝石をより美しく見せるアクセントになり、価値が上がることもあります。
アメジストの偽物には、ガラスに着色して一から作ったものもあれば、元の天然石に着色を施したものもあります。後者の場合は完全な偽物とはいえず、見分けるのがなかなか難しいです。
ただガラスかどうかは、手に持ったときの温度で分かります。アメジストには水晶特有の放熱効果があるので、手に持つとひんやりとした感触があるはずです。ガラスに着色している場合は、手のぬくもりによって冷たさがすぐに失われるでしょう。
しかしアメジストの真贋の見極めは、鑑定師でも簡単ではありません。本物を手に入れたいときは、鑑定書付きのものを買うのが確実です。また怪しい店や極端に安いものは避けましょう。
アメジストとの相性/良い組み合わせの石
パワーストーンにはそれぞれ個性や効果があり、それに従って石同士の相性にも良し悪しがあります。似た性質をもつ石・互いの弱点を補える組み合わせで一緒に使えば、相乗効果が期待できますよ。
アメジストと相性が良いといわれるのが、次の3つです。
ローズクォーツ
アンバー
ターコイズ
各組み合わせの魅力やオススメのシチュエーションについて、詳しく解説していきます。
アメジストとローズクォーツの組み合わせ

アメジストとローズクォーツの組み合わせは人間関係の改善、特に家族や恋人との円満な関係をもたらします。
ローズクォーツはアメジストと同様、深い愛情のシンボル。他人を許し、受け止める心の強さを与えてくれる石です。
しかし、誰彼構わず受け入れるわけではありません。アメジストのおかげで洞察力も高まっているので、受け入れるに相応しい人物を見極められます。その結果、悪縁を遠ざけ、本当に大切な人とのご縁を育てていけるでしょう。
熱く燃えあがる束の間の恋ではなく、穏やかに末永く続く愛を実現できる組み合わせです。
アメジストとアンバーの組み合わせ

アメジストとアンバーを一緒に使えば、ピンチもチャンスに変えられます。絶望的な状況からの一発逆転も夢ではありません。
まずはアメジストが辛苦を和らげ、安寧や調和をもたらします。アンバーはそこからさらに前進し、成功を掴むためのポジティブ思考や勇気を与えてくれるでしょう。
多少の困難はものともせず行動できるので、仕事でもプライベートでも、何か成し遂げたいときにはオススメです。アメジストのおかげで統率力も高まっており、あなたの提案を多くの人が応援してくれるでしょう。
アメジストとターコイズの組み合わせ

アメジストとターコイズの組み合わせは、カリスマ性やリーダーシップを高めてくれます。ターコイズもアメジストと同様に「権力」や「高貴さ」のシンボルとして、何千年にもわたり愛されてきた石です。
そのためこの組み合わせは良き指導者になれるようにと、持ち主の判断力や行動力をサポートしてくれます。アメジストの効果によって、素晴らしい人材との出会いも期待できるでしょう。
またターコイズは、富の象徴でもあります。アメジストの効果を、仕事やお金に関する面で発揮させたいときには、ターコイズと一緒に使ってみてください。
アメジストと相性が悪い石
アメジストと相性の悪い石は、基本的にありません。アメジストがもつ癒やしと安らぎの効果は他の石と喧嘩しにくく、どんな石の効果も引き出してくれます。
持ち主のエネルギーを浄化し、全体的な運気を高めてくれるので、その中でもどの運気を高めたいかによって、組み合わせを考えるといいでしょう。
注意したいのは、効果よりも硬度です。アメジストは比較的硬い石なので、柔らかい石と組み合わせると、傷や擦れの原因になるかもしれません。特にアクセサリーとして他の石と一緒に使う場合は、硬度の差や接触面に注目してください。
アメジストの効果的な使い方

精神の安定や感情の抑制に役立つアメジスト。常に持ち歩くのがおすすめです。肌に石が直接触れるブレスレットやネックレスは、最適です。傷つきにくいので、普段から気軽に使えるでしょう。
お守りや厄除けの効果を期待するなら、原石やアメジストドームなど、加工の少ないものが適しています。
オススメの置き場所は、寝室や枕の下です。悪夢から守ってくれるほか、昼の間に体内に溜まった負のエネルギーも浄化してくれます。
アメジストの鉱物説明
アメジストの和名は「紫水晶」で、その名のとおり水晶の中でも紫のものを指します。そのため基本的にアメジストの性質は、水晶と同じです。
しかしアメジストには、他の水晶にはあまり見られない双晶構造による羽根状インクリュージョンが生じることもあります。天使の羽根のように見えるので縁起が良く、そのようなアメジストは高値で取引されるでしょう。
傷つきやすさを示すモース硬度は7.0で比較的硬く、扱いやすい石です。ただし上述したとおり、色褪せの原因になるので長時間の直射日光は避けてください。
アメジスト基本情報
英名 | Amethyst |
和名 | 紫水晶 |
産地 | ブラジル・ウルグアイ・インド・アフリカ・マダガスカル |
色 | 紫色※結晶によって濃淡あり |
光沢 | ガラス光沢 |
成分 | SiO2 |
硬度 | 7.0 |
比重 | 2.65 |
へき開性 | なし |
アメジスト浄化方法
太陽光 | 月光 | 塩 | クリスタル |
セージ | 流水 | 音 | お香 |
太陽光さえ避ければ、アメジストはどのような浄化方法も適しています。アクセサリーとして身につける場合は、汚れも一緒に落とせる流水による浄化がオススメです。
持ち主の代わりにネガティブなものを吸収してくれるので、アメジストはこまめに浄化しましょう。